前向きの憂鬱

京都在住。ふとした激動を大事に。観光シーズンには観光地の紹介もします。

大阪~京都まで、特急サンダーバードで走る

 私は鉄道が好きでよく乗るのですが、鉄道の本来の目的は遠い距離の移動を助けるものです。朝になるとたくさんの学生やサラリーマンがJRやら地下鉄やら私鉄にぎゅうぎゅうになるまで押し込まれ、揺れる電車の中でさしずめ状態で目的地に向かいます。特に7~8時、17~19時のJR西日本新快速が来るホームは毎回とんでもない光景を目の当たりにします。

 私が新快速を初めて利用したのは高校二年生でしょうか。三宮~京都の間を1時間ぐらい乗車した時は、その速さに特急電車の存在意義を見失ってしまうほどのものでした。新快速の最高速度は130キロで特急と同じ上に、停車駅も芦屋、尼崎、大阪、新大阪、高槻と少くないため特急と遜色なく、特急料金を必要としないため通学、通勤客だけでなく観光客までもを対象とし、ほかの私鉄路線から顧客を奪い取り、大幅な黒字をたたきだすことになるのです。

 

 

時間と金を引き換えに精神を削る場所

 しかし、これだけの好条件ですから当然人が集中するわけです。乗降率が高い駅になると人が下りる率が高くなるため、乗客による空いた席の争奪戦が起こるわけです。ここで席の争奪戦に負けると、130キロという高速で駆け抜ける新快速の乗り心地の悪さの餌食となります。

 まずとにかく車体が揺れるために人々はバランスが取れる車両の角をキープしようとします。しかし、角といっても場所は限られているため、大体は先客に取られています。するとほとんどの人はなすすべなく車両の空きスペースで吊皮をつかみながら新快速の四方八方に揺れる地獄を味わいながら目的地へと向かいます。当然着いたころにはへとへとでしょう。

 このように目的地に通うためにわざわざ無実の罪のごとく箱に押し込められ、精神的懲罰を受けながら新しい1日を迎える人たちを見ると、非常に心が痛むわけです。

 

 

 

満員電車のストレスから解放されるためなら、倍の料金も安いと思う

 ある日新大阪から京都に帰ろうとした際、新快速が人身事故で10分遅れで運航しており、ホームはいつも以上に人がごったがえしていました。時刻は帰宅ラッシュの19時で、電車一本では全員乗ることが出来ないほどでした。

 どうるべきか困ったとき、向かいのホームに同じく10分遅れの特急サンダーバードが止まっていました。どうやらまだ発車する気配もなかったので、私は新快速の満員電車に揺られるなら、倍の料金を払ってでも心の余裕を得ることを選択しました。私が乗ってから4分後にサンダーバードは発車し、快速を飛ばして京都へまっしぐらです。新快速と比較することはやはり乗客が少なく、ゆったりとしているところ、振り子式でサスペンションがしっかりしているため揺れがほとんどないところ、私語があまりないとこが多きなメリットでした。実際、私と同じ考えの人はいくらか存在しており、京都駅で降りていくサラリーマンが結構見受けられました。これらの人たちは下りていくとき、新快速から降りていく人たちよりも顔色がよかったように思います。

 多くの人の感覚からすると、560円の乗車券に650円の特急料金を追加で払うのはかなり高いと感じるものです。しかし、常用の通勤電車のストレスは皆さんが思っているよりも負荷をかけ、その日もしくは次の日の精神状態に無意識に影響を及ぼしています。割高でもその選択をすれば、その日のパフォーマンスを上げ、次に日に対する意識の向上をもたらすなど、金額以上の投資になるのではないかを思った次第です。